黄泉のツガイの作者荒川弘!最新話のネタバレ・考察

『鋼の錬金術師』や『銀の匙』の作者である荒川弘さんの最新作である『黄泉のツガイ』。
『鋼の錬金術師』大好き。その荒川弘さんの最新作と聞いただけでワクワクする。
漫画大好きなんだけど、この数年、個人的な理由でストーリー漫画を読むことがなかった。一話読切のエッセイ漫画とかはたまに読んでいたのだけどね。久しぶりのストーリー漫画。楽しみ。
さてさて、『黄泉のツガイ』って、どんな作品なんだろう。

『黄泉のツガイ』最新話は、月一更新を目指します。
長くなったので、分けました。
33話~35話は、33話・34話・35話 感想!ネタバレ注意
30話~32話は、30話・31話・32話のあらすじ・感想!ネタバレ注意
28話と29話は、28話と29話のあらすじ・感想!ネタバレ注意
でどうぞ。

黄泉のツガイ(荒川弘) 最新話 第39話「功名心と焦燥感」ネタバレ・感想

「幾星霜 ほとぼり冷めぬ 町中華」(月刊少年ガンガン2025年4月号)

東村の喪に服す光景、死者が出るとその者の家の前に旗を掲げる。旗は白い布を2本。
死者が来世は双子で生まれてくるように願いを込めて。

白く澄んでいて、うすら寒い感じのシーンから始まります。

合戦前の西ノ村にて

この話を読むまでヤマハおばぁは、双子の力を使おうと企む、あこぎなばぁさんだと思っていた。
まだなにか思惑はありそうではあるけどね。
で、ヤマハおばぁが東村に来た理由を知ったら、悪人に見えなくなってきた。単純。

ヤマハおばぁも双子だった。
双子の姉のミナセは美しく、ある日突然、若い時に封の力の一部が降りてきた。
封の力を使って、早くから老いを止め、西ノ村の巫女として生きていた。

対して、ヤマハおばぁには何もなかった。力も美貌も愛嬌も。

そして、本人が望まないのに、姉のおこぼれで、いい生活をして暮らしていたが、力がないくせにと、村人たちの妬みが大きくなり、いらない人間としてヤマハを東村に追いやった。

ユルの死を望む東村の人といい、いらない人間と平気で言う西ノ村のにとといい、げに恐ろしきは人の心、、、

戦いが起きてからの東村

ヤマハおばぁが東村に来たのは400年程前。関ケ原の合戦の前。
東村に来てからすぐに「昼と夜を別つ双子」が生まれた。

双子は、当時のお殿様の東村紫明(ひがしむらしめい)に可愛がられ、そして戦が始まり、「解」と「封」の力を得るために殺された。
「解」は生き返り、「封」は生き返らなかった。
戦果をあげたい紫明(しめい)は逸って、命令違反を犯し敵に突入していった。
「解」の力で敵の大将の首を取ったのだが、それは影武者で、油断した時に「解」は殺され、東村の軍は惨敗した。

紫明(しめい)は右さんに守られ生き残ったが、戦の命令違反は重罪。
蟄居謹慎中に、ヤマハおばぁの姉ミナセがあらわれ。。。

敵の大将、前立が「愛」でございました!おぉ!と思ったのは、私だけではないはず。

改めて、荒川弘さんの画力というか表現力がすごいなと惹き込まれた回でした。
というのも、過去の事を回想するシーンではほとんどの人が、目と口以外真っ黒顔なんですよね。
でも、どのような表情をしているのかわかってしまうんです。

白く抜かれた、目と口だけで。紫明(しめい)の狂気じみた顔、あさひの「解」の力で人を殺めた時の顔。黒に白の世界なのに伝わってくるんです。見入ってしまいました。

これまでに出てきたことのある人は、黒くなってあらず、ザシキワラシの元主の村人は普通に描かれていました。
戦であっけなくお亡くなりになってました。

ヤマハおばぁの姉ミナセは、もう絶対あの人よね。
自分の欲に忠実なミナセと天下取りに執着する紫明(しめい)が出会って、今の西ノ村界隈ってなことになったりして。

次回に続く。

黄泉のツガイ(荒川弘) 第38話「期待と絶望」(1) ネタバレ・感想

(月刊少年ガンガン2025年3月号)

舞台は東村。
入口に立つユルとハルオ、ロウエイ、左右様。うさちゃんとカメちゃん。
ハルオの回想から、東村へ戻るいきさつが始まる。

西ノ村を知っていそうなヤマハおばぁに話を聞きに行くとユルが言いだし、自分が行くと譲らない。
情報は共有を条件に、影森家からも一人同行することになる。
それを聞いていたハルオが、裏切ったアキオの事の情報が欲しくて志願する。
案内人として田寺家の者、デラさんかロウエイのどちらかがついていく。

で、話はまとまるのだが、
この時も、影森家の結束って強いんだなと感じる。
ただの私利私欲の集団ではなく、人情味あふれる家族みたいな集団で意外。

影森ジンのハルオへの評価(信頼)が物語っている。
人死にはあっさり受け入れているけどな。

ここでの、影森ゴンゾウ及びジンからの、「なぜ先代田寺(ロウエイ)が来ていないのか」の問いに対し、
「本日は家族サービスだとさ」とデラさんが答えた後のくだりが好きです。

「それは欠席やむなしですね!」 ジン
「む・・・しょうがないな!!」 ゴンゾウ

どちらも納得しているだけでなく、感嘆符!!がついてるよ!
渋い顔しながらも、家族は大事!出席は言語道断って感じが好きだ。
シリアスなのにギャグ。これこれ!この感じですよ。

黄泉のツガイ(荒川弘) 第38話「期待と絶望」(2) ネタバレ・感想

話し合いが終わり、帰宅してからの段野家。
集団とは、人とちがうとは何かを考えさせられるシーン。

「色々いた方が人生楽しいわよ」とオシラサマ。
作者の荒川弘さんの信条、強さが伝わってくる。
人と違うことは悪い事ではない。排除することでもない。普通なのだ。

東村の年寄とやりあうために、ロウエイがついていくことになった。

そんなこんなで東村へ、GO。
生き残った村人たちが、ユルを見つけ集まってきた。
この村人たちがヤバいのですわ。
ハルオに「なんなんだこいつらは」と言わしめた村人たち。

こいつら皆
仲間のガキ一人に
自分たちのために
「死んでくれ」って
笑って言ってる

狂気を狂気として感じていない普通の人たち。
そう。普通の人なんです。今まで出てきた「戦う人」じゃないんです。

前半の進行が軽いノリであったため、心底ぞっとします。

その後は、また軽いブラックギャグがちりばめられつつ話は進行し、

ヤマハおばぁのなぞが少し明かされる。
やまはおばぁは年を取っていないあ。いや年寄りだけど。
年寄で、年齢を「封じた」とか言いだすわ、西ノ村出身だと言い出すわ、、、

不死かな?とは思っていたけれど、歳を「封じた」って、もしかして400年前の、ユルの前の「封」の人?

最後に、アキオの母の連例にも触れているが、もしかしてアキオの母、ヤマハおばぁと関係ある?娘なのでは?と色々妄想が広がる38話でした。

第37話「再会と再訪」 黄泉のツガイ(荒川弘)ネタバレ・考察

「お見舞いお見舞い 元気か元気? まだまだ待つぞ そば居て待つぞ」
(月刊少年ガンガン2025年2月号)

舞台は、アスマの胡散臭い笑顔での、デラさんとロウエイへの提案から始まる。
「影森と東村で手を組む」
果たして手を組むことになるのか?

この時のアスマの話しぶりで、影森家の人間は合理的な考え方をしてることが伺えます。
敵対していても、自分に有利になるのであれば手を組む事を提案、受け入れる。
できるかな?自分に。感情が先立って、難しいだろうなぁ。

そして、ロウエイトデラさんから連絡を受けたハナちゃんも。したたかです。
デラさんと(偽装)結婚までしているのに、しらばっくれて下界で東村をまとめていて大けがをして入院している社長には、デラさんのことなど知らぬ存ぜぬ。
素知らぬ顔で、面倒事を淡々とさばいていくところ、大好きです。

でも、策略しすぎて、一番面倒なネゴシエータ-交渉人役を押し付けられちゃう辺り、まだまだ社長の方が上手かな。損な役回りです。ぷぷっ。

一方、デラさんと先代田寺当主のロウエイは、デラさんとハナちゃんの愛の巣、もとい、隠れ家にあたるマンションへ。
そこにはロウエイの子、デラさんの義弟であるケンが待っていた。主人公のユルもだけど。

ケンは生い立ち複雑でも、この漫画の中で一番まっとうです。
ロウエイに対しても、まっとうな怒りと思いを素直にぶつけます。
オシラサマも言ってるけど、子供はこうでなくっちゃ!素直が一番。うらやましいくらいです。

やつれたハナちゃんも帰宅し、なんやかんやでロウエイと段野家(ハナちゃんの苗字)の住人達とのご挨拶。
ご挨拶シーンは、荒川節満載で、デラさん立場なし。ユルはわからない単語を電子辞書で引いてさらにわからない単語が出て、、、エンドレス。
さりげなくモブで描かれていることが、ファン心をくすぐります。

ご挨拶もひと段落ついたところで、
ここで!
ロウエイの素顔が明かされます。

衝撃!!

の一言でした。

ロウエイの顔、右側がえぐられていて。。。
どうしてそうなったのかは本人もわかっていないけれど、言えるのは「西ノ村跡地には絶対近寄るな」という事だけ。

この事実が決め手となり、ユル達は影森家と手を組む事に決めました。

東村暫定責任者ハナちゃん一派と影森家の人々の会談です。
お互い手を組む事に利があると納得した影森ゴンゾウですが、あくまでも主導は影森家と主張。
特に異論を唱えず、話は西ノ村のことを知るための展開になっていきます。
ユルの「昔話を知ってそうな年寄がいるだろ」という言葉。

ヤマハおばあ、出てきそうです。わくわく。

にくたらしいヤマハおばあ、待ち遠しいです。

第36話「親父と息子」 黄泉のツガイ(荒川弘)ネタバレ・考察

「こちら側潜れどいずれ続く縁側」(月刊少年ガンガン2025年1月号)
扉絵は、プリきゅん☆マミたんのTシャツが揺れる縁側で佇む田寺ロウエイ。

前回の回想シーンから。

田寺家の隠れねぐらに来たアスマと影森家の兵隊たち。
あっという間に、田寺ロウエイにやられます。アスマは捕まり脅されていたところにデラさん登場。ここから、続き。

アスマは影森家のものを回収しに来ただけで、戦う気はないと主張。その主張は通用したのだが、デラさん、

俺はこっちから仕掛ける事はないけどさ
こっちの縄張りに入ってきたやつには容赦ないって
うちの親父も同じタイプだよ 気ぃつけな

ってさ。アスマのセリフ、思いっきり納得よ。

・・・なぜ 東村は ユル君をはじめ 野生動物みたいな人ばかりなのですか・・・

ロウエイは影森家の人間に自分の縄張りで彷徨かれたくなく、険悪になりかけ、シリアス(ほんとか?)に物語は進んでいたのに!いたのに!!

ロウエイが着ているTシャツは相変わらずプリきゅん☆マミたん。それに目をつけたアスマ。もうここから、荒川節だね。ブラックギャグ炸裂。
自分は波久礼ヒカルの弟だと言い、サインをもらってあげるといやらしい笑顔で交渉し遺体回収を了承させる。

で、波久礼ヒカル先生のマミたん誕生秘話に話は変わる。
殺伐とした生活で漫画生活も行き詰まっていたけれど、アサの言葉で誰も排除されない優しい世界を描きたくなり現在に至ると、マコトちゃんに話す波久礼先生。
殺伐とした現実に怖気付くマコトちゃん。
その現実を受け入れ、いつ死ぬかわからないから金は使ってなんぼという考えの羽村とデラさん。刹那的だなぁ。でも明るいよなぁ。

あれ?ユル達は?主人公のユル達は??
今回は、おうちでデラさんとロウエイをソワソワしながら待っているだけでした。
やらかしてたけど。
野生の鳩は病気もってる可能性高いから、素手で触ったらいけないよぉ。

最後に、田寺親子と影森アスマとで、先日の戦いの情報交換となるが、西の方のツガイや人物は不明のまま。
そこで、アスマからお互い長年の恨みはあるが影森家と東村で手を組まないかと提案がされるが。。。

次回に続く。。。

黄泉のツガイ8巻発売記念フェア開催

黄泉のツガイ8巻が9月12日に発売された記念に、発売記念フェアが開催されています。

対象商品は、ガンガンコミック「黄泉のツガイ8巻」で、開催期間が2024年9月12日(木)から特典がなくなり次第。特典は、サイン入りポストカード!アサちゃんです。

特典GETの方法は、紙書籍は、フェア開催店舗にて、対象商品を1冊お買い上げごとに、特典を1枚プレゼント。
電子書籍は、開催ストアにて、ポストカードと同じ絵のイラストデータが特典となっています。
電子書籍の開催ストアは、マンガUP!、Renta!、BOOK☆WALKER、ebook japan、LINEマンガ、まんが王国、ブックライフ、DMM.com、漫画全巻ドットコム、紀伊國屋書店Kinoppy、ギャラクシーコミック、コミックシーモア、アニメイトブックストアです。

また、黄泉のツガイ8巻発売のプロモーションとして、20024年9月9日〜15日まで、JR新宿駅、恵比寿駅、目黒駅、新橋駅、東京駅、秋葉原駅、池袋駅、高田馬場駅、横浜駅、大宮駅東急田園都市線渋谷駅、JR池袋駅北口改札前、JR大阪駅南口に「黄泉のツガイ」と「鋼の錬金術師」のキャラクターコラボの広告が掲載されていました。
壁一面です。豪華です。地方なのが悔しくてなりません。

<駅 名>  : <鋼の錬金術師> ×  <黄泉のツガイ>
・JR新宿駅(中央連絡通路):エドワード  × ユル
・JR恵比寿駅(東口改札付近):アルフォンス × 左右様
・JR目黒駅(改札内)、高田馬場駅(改札内):リン × イワン
・JR新橋駅(南改札外)、横浜駅(南改札内):リザ × アサ
・JR東京駅(丸ノ内地下北口付近)、池袋駅(南口改札付近):ロイ ×  ジン
・JR秋葉原駅(改札内)、大宮駅(改札内):エドワード × ガブ
・東急田園都市線渋谷駅、JR池袋駅北口改札前、JR大阪駅南口:エドワード・アルフォンス × ユル・アサ

エドワード・アルフォンス(鋼の錬金術師)とユル・アサ(黄泉のツガイ)のコラボは贅沢ですね〜。

さらに、「X」黄泉のツガイ公式で、アートコレクションを 抽選で計3名にプレゼントしたり、特製Tシャツ2種を抽選でプレゼントしたりと盛りだくさんでした。

ちなみに、月刊少年ガンガン2024年10月ごうの付録に、黄泉のツガイ 単行本8巻発売記念の特製ポスターが付いています。
超美麗イラストを全面に生かしたポスター!! らしいです。

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