漫画『銀の匙(Silver Spoon)』は、2011年から2019年まで週刊少年サンデーで連載された学園漫画です。
作者は荒川弘先生です。荒川先生といえば言わずと知れた名作『鋼の錬金術師』や現在月刊少年ガンガンで連載中の『黄泉のツガイ』などを手がけている売れっ子作家さんですね。
漫画『銀の匙(Silver Spoon)』は北海道の農業高校を舞台にした作品です。今までにない農業高校漫画というテーマを丁寧かつ繊細に描いており、その真新しい世界観が読者の心を掴みました。
アニメ化もされており、加えて実写化映画も公開されています。
今回は今もなお語り継がれる不朽の名作『銀の匙(Silver Spoon)』について詳しく見ていきます。
ネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
『銀の匙(Silver Spoon)』ってどんな漫画なの?どんな話なの?
漫画『銀の匙(Silver Spoon)』は、農業高校を舞台にした青春漫画です。
物語の主人公は、都会育ちでレベルの高い中高一貫校にて大学進学を目指していた少年・八軒勇吾(はちけんゆうご)です。
八軒勇吾(はちけんゆうご)は、家族の期待に応えようと進学準備をしていましたが、進路に悩み、結果的に農業高校に転校することになりました。
農業高校での生活は、八軒勇吾(はちけんゆうご)にとって全く予想外で、農業や畜産、食物の世界に触れる中で様々な経験を積んでいきます。
八軒勇吾(はちけんゆうご)は御影アキ(みかげあき)をはじめとする同級生や先輩、教師たちと関わりながら、農業の厳しさや美しさ、人間関係の難しさを学んでいきます。
農業というテーマを深く掘り下げ、農業や農村生活のリアルを描いている作品です。
見どころは八軒勇吾(はちけんゆうご)の成長ですね。最初は農業に対してほとんど知識がなく、周りの生徒たちに比べて未熟な部分も多いです。
家畜舎実習のため朝5時起きをさせられるのですが、中々早起きできなかったり、鶏の卵に嫌悪感を抱いたりしてましたね。
毎朝5時起きに関しては、自分も起きられる自信がないです!さらに馬術部に入ってからは4時起きを強いられていますからね(笑)。絶対起きれん!
ですが、次第に農業の魅力やその奥深さを感じ、成長していくことになります。
また、作品内では『夢』について度々言及されています。
特に『夢を持つということは、同時に現実と闘う事になるのを覚悟することだよ』という有名なセリフが作中にはあります。
このセリフは読んでいて心にグサっと刺さりましたね!八軒勇吾(はちけんゆうご)自身もめちゃくちゃ刺さっていましたね。
他の生徒とは違って夢をもたずして農業高校に入学した八軒勇吾が、自分の目標に向かって突き進んでいく。それだけでなく、仲間の背中を押す存在となっていく過程が大好きですし、私のイチオシポイントです!
漫画『銀の匙(Silver Spoon)』の最終回は?打ち切りだったの?
結論から申し上げますと、打ち切りの事実はございません。
有終の美を飾り、完結しております。
これは荒川弘先生の作品すべてに共通する点ですが、どの作品も本当に綺麗に終わっています。綺麗すぎるくらいに綺麗なんです!
昨今、最終話が近づくにつれて伏線を全部ぶん投げたりして適当な終わり方をする作家が多いのですが、荒川弘先生は最後まで作品に真摯に向き合う作家さんです。
そんな漫画『銀の匙(Silver Spoon)』は打ち切りではなく、休載は幾度かありました。
と言うのも、連載中に第二子と第三子を出産しています。当然、その間は連載できませんよね。
さらに、ご家族の療養のサポート、加えて旦那さんとお子さんが難病になるなど度重なる出来事があり、休載を余儀なくされました。
こうした背景があり、休載があったのです。
ネタバレ注意!!漫画『銀の匙(Silver Spoon)』の最終回はロシアに渡った?あらすじは?
最終回は、八軒勇吾(はちけんゆうご)たちが高校を卒業してから4年の月日が経過したところから始まります。
八軒勇吾(はちけんゆうご)は、なぜかロシアにいました。
そのロシアには、かつての大蝦夷農業高校(エゾノー)の同級生・駒場一郎(こまばいちろう)の姿もあります。
駒場一郎(こまばいちろう)は、ロシアで自分の牧場を持つという新しい夢を見つけたようで、その夢を追うために八軒勇吾(はちけんゆうご)を呼んだのでした。
未開拓の地ロシアで新たな事業をやろうと勧誘する駒場一郎(こまばいちろう)。
対する八軒勇吾(はちけんゆうご)は、高校生で起業して今に至ります。
エゾノー(大蝦夷農業高校)入学当初は考えもしなかった二人の現在ですが、エゾノー(大蝦夷農業高校)に入学したからこそ今があります。
人の夢を否定しない人間になると決めた八軒勇吾(はちけんゆうご)。
それらを思い返して、八軒勇吾(はちけんゆうご)が勧誘してくる駒場一郎(こまばいちろう)に出した条件とは!
気になる結末はご自身の目で確かめてみてください。
漫画『銀の匙(Silver Spoon)』に出てくる大蝦夷農業高校のモデルは?
八軒勇吾(はちけんゆうご)や御影アキ(みかげあき)たちが通う、大蝦夷農業高校(エゾノー)にはモデルになった高校が存在します。
モデルとなった高校は帯廣農業高校(おびひろこうこう)です。敷地面積は、110ヘクタールと圧倒的な広さですね。
実はこの高校、作者の荒川弘先生の母校なのです。
育成寮の食堂入口には作中と同じく、荒川弘先生から送られた漫画『銀の匙』が飾っているそうですよ。
ちなみに作品の影響はすさまじく、入学希望者もうなぎ上りだとか。
さすが漫画『銀の匙』、さすが荒川先生ですね!
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