ヤマシタトモコさんの人気漫画、違国日記が実写版で映画化され、2024年9月現在、絶賛上映中(一部地域)だ。
映画は2024年6月7日に公開され、新垣結衣さんと早瀬憩さんのダブル主演。
さてさてどういった感じなのでしょう。
実写版「違国日記」映画のスタッフは?
実写版「違国日記」映画の原作となる、漫画「違国日記」の作者はヤマシタトモコさんです。
漫画「違国日記」は、FEEL YOUNG(祥伝社)で2017年7月号~2023年7月号まで連載された漫画です。連載当時から、心が救われると大きな反響を呼び、累計発行部数180万部を突破しています。
実写版「違国日記」映画の脚本と監督は瀬田なつきさんです。
瀬田なつきさんは、東京藝術大学大学院映像研究科の修了制作作品である「彼方からの手紙」(2009年)が、第3回田辺・弁慶映画祭で賞を受賞するなどして注目された後、「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」(2010年)で商業長編映画デビューしました。
その後、「PARKS パークス」(2016年)、「ジオラマボーイ・パノラマガール」(2020年)などの映画を手掛けています。
「違国日記」映画の音楽担当はは高木正勝さんで、京都出身の音楽家、映像作家です。NHK連続小説「お帰りモネ」やアニメ「おおかみこどもの雨と雪」、「バケモノの子」の劇伴(劇中で名流れる音楽)、CM音楽など幅広く活動をされています。
違国日記映画の主な登場人物とキャストは?
次に気になるのは、キャスティングです。
違国日記映画は、ガッキーこと新垣結衣さんとオーディションにより選ばれた早瀬憩さんのダブル主演ということですが、そのほかの人も気になります。
主な登場人物を見てみます。
●高代槙生(こうだいまきお)役は新垣結衣さん。
人見知りで不器用な小説家。部屋の片づけが苦手。大嫌いだった姉(中村優子)が交通事故で亡くなり、その子供である朝(早瀬憩)を勢いで引き取る。
新垣さんは実年齢が槙生と同じ35歳です。
近作映画『正欲』(2023年)で、これまでのイメージを軽やかに覆しましたが、さらに違国日記映画で、不愛想で人付き合いが苦手、でも心の中に人知れず激情を隠し持った槙生を、凛々しく熱演し新境地を開拓しました。
●田汲朝(たくみあさ)役は早瀬憩さん。
交通事故で目の前で両親を亡くし、叔母である槙生(新垣結衣)に引き取られる。
人懐っこく素直な性格で、槙生(新垣結衣)みたいな大人は初めて見るタイプで興味津々。
早瀬憩さんは、オーディションにより選ばれた新人の役者さんです。現在16歳で、2021年10月に日本テレビ系の「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」でテレビドラマ初出演し、NHK連続ドラマ小説「虎に翼」の山田よね(少女時代) 役など数々のドラマや映画、CMにも出演しています。
●高代実里(たくみみのり)役は中村優子さん
朝(早瀬憩)の母親であり、槙生(新垣結衣)の姉。
槙生(新垣結衣)とは仲が悪く、大人になってからはほとんど交流がなかった。真面目なひと。
夫とは籍を入れていなかったため、内縁の妻で旧姓のままである。
実里役の中村優子(46)さんは、台詞をまずは「音」としてテープに録音し、料理をしながら「音楽」として聞いて覚えるそうです。
また、特技が、能、日本舞踊、語学(英語・イタリア語)、ピアノと多彩な方ですね。
●笠町信吾(かさまちしんご)役は瀬戸康史さんです。
槙生(新垣結衣)の元彼。
別れても親交があり、槙生(新垣結衣)を見守り支え続けている。
槙生(新垣結衣)に嫌われるくらいなら別れを選ぶような人。
朝(早瀬憩)が来てからより親密になった。
笠町くん役の瀬戸康史(36)さんは、ワタナベエンターテイメント所属の同事務所所属の若手男性俳優集団D-BOYSのメンバーで、D-BOYSの中から選ばれた3人組ユニット『D☆DATE』のメンバーでもあるそうです。
●楢えみり(ならえみり)役は小宮山莉渚
朝(早瀬憩)の中学時代からの親友、幼馴染。
お互い何でも話せる間柄だが、ある秘密を抱えている。
物語が進んでいく上で重要な人物である。
えみり役の小宮山莉渚(19)さんは、俳優、ファッションモデル、歌手であり、ダンスボーカルグループMISS MERCYのメンバーで、non-noの専属モデルとして活躍されています。
また、趣味はお菓子を作ることで、映画『魔女の宅急便』に出てくるニシンのパイやメロンパンなどをプライベートで作っているそうです。
違国日記映画のその他の登場人物とキャストは?
●高代京子(こうだいきょうこ)役は銀粉蝶さん
槙生(新垣結衣)の母であり、朝(早瀬憩)の祖母である。
朝(早瀬憩)を引き取らなかったが、ふたりの暮らしを気にかけている。
京子役は、女優でシンガーソングライターの銀粉蝶さんです。
夫は劇作家の生田萬さんで、夫と共に劇団「ブリキの自発団」を結成し、「最後のアングラ女優」の異名を持っています。
●森本千世(もりもとちよ)役は伊礼姫奈さん
朝(早瀬憩)の同級生。
成績優秀で学年トップの座を努力で勝ち取った伊賀k樹部志望であるが、ある理由で挫折を経験する。
千世(伊礼姫奈)に起こる挫折は、実際に起こった社会問題に基づいている。
千世役の伊礼姫奈(18)さんは、2020年までは根岸 姫奈(ねぎし ひめな)の名義で活動していました。
特技はマラソン、料理、和太鼓だそうで、趣味は読書、写真を撮りことだそうです。
●三森(みもり)役は滝澤エリカさん
朝(早瀬憩)と同じ軽音楽部に所属する。
ギターが上手である。
朝(早瀬憩)とのライブシーンが違国日記の映画の見どころの一つで。。
三森役の滝澤エリカ(19)さんは、女優、ファッションモデルさんです。特技は、ピアノ 、短距離走、スキー、英語はネイティブ並みだそうで、趣味は、絵を描くこと(油絵など) 、ギター、音楽鑑賞だそうです。
●醍醐なな(だいごなな)役は夏帆さん
槙生(新垣結衣)のよき理解者で、槙生(新垣結衣)を大切に思っている親友。
人との付き合いが上手なフレンドリーな性格で、朝(早瀬憩)ともすぐ打ち解ける。
槙生(新垣結衣)と奈々(夏帆)は、中・高一貫校で一緒で、その頃からの長い付き合いの友人。
醍醐役の夏帆(33)さんは女優、ファッションモデルさんです。
『海街diar』の第39回日本アカデミー賞優秀助演女優賞の受賞を始めとし、数々の受賞歴を持っています。
●塔野和成(とうのかずなり)役は染谷将太さん
後見人監督人の弁護士。
子供の権利を守り、槙生(新垣結衣)と朝(早瀬憩)の生活を見守る。
編集者のリクエストで生まれたキャラクターであるらしく、他人への共感力が乏しい。本人自覚あり。
染谷将太(32)さんは、数多くの映画やドラマに出演する俳優さんで、妻は菊地凛子さんです。
趣味は映画鑑賞、カメラ、プロレス観戦、特技はパントマイム、手品、卓球と多才です。
違国日記映画の主な相関図
複雑に見える相関関係を図にしてみました。
違国日記映画の感想つまらない?ネタバレ注意
違国日記映画のレビューで、つまらない、と言う感想をちらほら見ますが、これは原作を読んだ人と読まない人とで印象が異なるからのような気がします。
瀬田なつき監督は、芸術的な作品や興行的な作品ではないもが多く、違国日記映画も雰囲気映画のようで特に盛り上がりがあるとは言え無いのでつまらないと感じるのかもしれません。
原作の違国日記漫画のモノローグをかなり削ってセリフを厳選した結果、139分という長時間映画にも関わらず、説明不足になり、中身が薄くまとまりきれていない中弛みに感じられたのも、つまらないと感じる原因では無いでしょうか。
さらに、主人公朝に焦点が合いすぎて詰め込みすぎになり、一つ一つのエピソードが弱く、印象も薄く感じでしまします。対して、槙生のエピソードや描写が少なくて、その時々の感情や行動の原因も伝わりにくく、つまらないと感じたのではと思います。
しかも、孤独感や他人との違和感を、ただ周りに人物がいないという、割と漫画的な表現を映像表現で用いながら、原作の違国日記映画の最大の魅力である、言葉選びやセリフを改変していまい、原作尊重なのか映像作品なのかどっちつかずにな作品になっている気がしてしまいます。
また、原作の違国日記漫画では、思春期の子どもにとって両親の死とは何かが丁寧に表現されていたのに対して、物語に重要な日記が、まるで必要の無いようなまとめ方が残念であり、原作の残酷で不条理な世界観や衝突を表現しきれていない感じも受け、原作を読んでいない人には伝わらず、つまらなく共感も得られなかったのではないでしょうか。
と、辛口につらつらと書いてしまいましたが、つまらないと感じる以上に、原作の違国日記漫画の静かな優しさが伝わり、郷愁的な世界に浸れる、心落ち着く作品であることには間違いないです。
もうほんと、脳内補完ができるように、原作の違国日記漫画を読んでから、違国日記映画を観てください。
心に、静かな優しさが満ち溢れてきます。
違国日記映画の中のあさのうたとは
「あさのうた」は、違国日記映画の中で、早瀬憩さん演じる主人公の朝が、学校のミニライブでバンド演奏を披露するシーンで演奏する劇中歌です。
作詞・作曲はなんと、チャットモンチーでギター&ボーカルを担当し、2018年活動を完結後、ソロで活躍中の橋本絵莉子さんです。
監督の瀬田なつきさんが、学生の頃、チャットモンチーをよく聴いていたそうで、ガールズバンドといえばチャットモンチー!と言うことで、朝が作る曲(歌)である「あさのうた」をお願いしたそうです。
快諾して、すぐに作ってくれたそうですが、出来があまりにも良くて、高校生の朝が作るような曲ではないと、作り直してもらってできた曲らしいです。
天真爛漫な朝にぴったりな曲でした。Youtubeで聴くことができます。
バンドの担当は、ボーカルが朝(早瀬憩)、ギターが三森(滝澤エリカ)、ドラムが吉木先輩(松崎未夢)、ベースが石田部長(小林櫂人)です。
松崎未夢さんと小林櫂人さんはバンド経験者らしいですが、滝澤さんはギターに触ったこともなかったらしく、かなり練習をしたそうです。
早瀬憩さんの透き通るような伸び伸びした歌声が聴いていて心地よく、見どころのシーンです。
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